WordPressの更新を後回しにしていませんか

WordPressで作られたホームページをお持ちの会社なら、一度は見たことがあると思います。

管理画面にログインすると出てくる、赤い数字。

「更新があります」

あれです。

見た瞬間は、

「あ、更新しなきゃな」

と思うんです。

でも、その日は忙しい。

電話が鳴る。
メールが来る。
打ち合わせが始まる。

気付けば管理画面を閉じています。

そして数週間後。

久しぶりにログインすると、赤い数字が少し増えている。

ホームページを管理していると、わりとよく見る光景です。

今日は少し地味な話。

WordPressの更新についてです。

ただ、更新ボタンの押し方を説明したいわけではありません。

むしろ考えてみたいのは、

「会社のホームページを、今誰が見ているんだろう」

ということです。

WordPressは、作ったら終わりではありません

ホームページは一度作れば、そのままずっと使えるもの。

なんとなく、そんなイメージを持っている方もいるかもしれません。

紙の会社案内なら、それでもいいんです。

印刷したあとに中身が勝手に変わることはありません。

でもWordPressはソフトウェアです。

WordPress本体があり、機能を追加するプラグインがあり、デザインを動かすテーマがあります。

それぞれに更新があります。

スマートフォンのアプリに近いかもしれません。

昔入れたアプリも、ときどきアップデートされますよね。

新しい機能が追加されることもあれば、不具合やセキュリティ上の問題が修正されることもあります。

WordPressも同じです。

だから、

「普通にホームページが表示されているから大丈夫」

とは、必ずしも言い切れません。

ここが少し分かりにくいところです。

2026年9月にも、セキュリティ更新が続きました

ちょうど最近も、WordPressではセキュリティに関する更新が続いています。

2026年9月17日に公開されたWordPress 7.1.1では、11件のセキュリティ修正が含まれ、WordPress公式もサイトを速やかに更新するよう案内しました。

そのわずか5日後。

9月22日にはWordPress 7.1.2が公開されています。

こちらでは重大度「Critical」とされるセキュリティ上の問題が修正され、条件によっては外部からの攻撃がリモートコード実行につながる可能性がある内容でした。公式は、この更新についても速やかな適用を推奨しています。

こういうニュースを見ると、

「WordPressって危ないの?」

と思う方もいるかもしれません。

僕は、そういう話ではないと思っています。

多くの人が使っているシステムだからこそ、問題が見つかれば修正され、更新版が出る。

大事なのは、その知らせを受け取ったあとです。

更新版が出ているのに、

誰も管理画面を見ていない。

誰が更新するのか決まっていない。

何年もそのままになっている。

こちらのほうが気になります。

更新が後回しになる理由は、とても普通です

なぜWordPressの更新は後回しになるのでしょう。

たぶん単純です。

今、困っていないから。

会社概要は表示されている。

問い合わせフォームもある。

スマホからも見える。

昨日も今日も普通にホームページが開いている。

そうすると当然、

「急がなくてもいいか」

となります。

これは経営者なら仕方ない部分もあります。

今日のお客様への対応と、管理画面に出ている更新通知。

どちらを優先するかと言われたら、目の前のお客様でしょう。

僕でもそうすると思います。

問題は、

「今日は後で」

が積み重なって、

「誰も見ていない」

になってしまうことです。

1週間。

1か月。

半年。

気付けばログインする人すら分からない。

パスワードも分からない。

制作した会社が管理していると思っていた。

制作会社は、お客様側で管理していると思っていた。

前の担当者が退職していた。

こういうことは意外とあります。

WordPressの問題というより、

ホームページの担当が宙に浮いている状態です。

気になるのは、赤い数字そのものではありません

僕がホームページを見ていて気になるのは、更新通知が何件あるかだけではありません。

「このホームページ、誰が気にしているんだろう」

ということです。

会社には、いろいろな管理があります。

車なら車検があります。

コピー機ならメンテナンスがあります。

エアコンだって、ときどき掃除します。

ところがホームページになると、急に担当者が曖昧になる会社があります。

ホームページは会社の顔。

よく聞く言葉です。

でも、顔というわりには誰も鏡を見ていない。

ちょっと不思議ですよね。

だからといって、全部すぐ更新すればいいわけでもありません

ここは少し注意が必要です。

「じゃあ、今すぐ全部更新しよう」

と管理画面を開いて、片っ端から更新ボタンを押す。

それが必ず正解とも限りません。

ホームページによって使っているテーマやプラグインは違います。

予約システムが入っているサイト。

ネットショップ。

会員向けの機能。

かなり独自に手を加えているサイトもあります。

更新したことで、別の機能との組み合わせに問題が出ることもあります。

だから更新前にはバックアップを用意しておく。

更新したらホームページを確認する。

問い合わせフォームを送ってみる。

何かあったときに戻せる状態にしておく。

こういうところまで含めて更新です。

ボタンを押すこと自体は数秒。

その前後の確認が大切なんですね。

「誰がやるか」を決めるだけでも違います

社長自身がWordPressに詳しくなる必要はないと思います。

プラグインの名前を全部覚える必要もありません。

経営者がWordPressのバージョン番号を暗記しても、たぶん会社はそれほど良くなりません。

それより、

「ホームページは誰が管理するのか」

ここが決まっているほうが大事です。

社内の担当者が月に一度見る。

制作会社に保守をお願いする。

何か更新が出たときだけ相談する。

やり方は会社によって違っていいと思います。

ただ、

「たぶん誰かがやっている」

だけは少し怖い。

たぶん誰か。

会社では時々登場します。

そして、だいたい誰もやっていません。

更新通知をきっかけに、ホームページを眺めてみる

もししばらくWordPressの管理画面を開いていないなら、一度見てみてもいいかもしれません。

難しいところを見る必要はありません。

WordPress本体に更新が出ていないか。

プラグインやテーマの更新がたまっていないか。

バックアップは取れているか。

問い合わせフォームはちゃんと届くか。

誰が管理することになっているか。

そのくらいです。

そして、せっかくなのでホームページそのものも眺めてみてください。

すると、

「あ、この写真ずいぶん前だな」

「この社員、もういないな」

「営業時間が変わっている」

「このサービス、今はやっていないな」

別のところが気になり始めるかもしれません。

でも、それでいいと思うんです。

WordPressの更新を確認するつもりが、

会社の情報の更新に気付く。

むしろ、そちらのほうが大事な発見だったりします。

ホームページにも、手入れが必要です

ホームページというと、どうしても「作る話」が中心になります。

新しく作る。

リニューアルする。

デザインを変える。

もちろん、それも大切です。

でも会社にとって本当に長く付き合うのは、完成したあとの時間です。

情報を直す。

写真を変える。

お知らせを出す。

WordPressを更新する。

問い合わせが届いているか確認する。

派手ではありません。

新しいホームページを公開した日のようなワクワク感もない。

でも、こういう小さな手入れがされているホームページは、なんとなく会社の空気が伝わります。

ちゃんと営業している。

ちゃんと人がいる。

ちゃんと見ている。

そんな安心感です。

ホームページの価値は、デザインだけで決まるものではありません。

「今も会社の一部として扱われているか」

そこにも出るんじゃないかなと思っています。

もし管理画面に赤い数字が出ていたら、

全部すぐに押してください、という話ではありません。

その前に一度、

「これ、誰が見ているんだっけ?」

と考えてみてください。

2026年9月のように、短い期間にセキュリティ更新が続くこともあります。

更新通知は小さな赤い数字ですが、

もしかするとそれは、

ホームページから会社への

「たまには僕のことも見てください」

という合図なのかもしれません。

page top