丸亀製麺。
昔、夜に父がいない日は、
母と妹と3人で外食することがありました。
そのときにたまに行っていたのが丸亀製麺でした。
明太卵あんかけうどん。
なぜかあの味だけは、今でも強く記憶に残っています。

「本場じゃないのに、本場っぽい」理由
丸亀製麺って、実は香川県とは関係ありません。
創業は兵庫県です。
それでも「本場感」があるのはなぜか。
答えはシンプルで、
名前だけ借りて、中身は徹底的に“本物”にしているから。
- 店内で粉からうどんを打つ
- 目の前で調理するライブキッチン
- 湯気や音、香りまで含めた演出
つまり、「商品」ではなく体験そのものを作っています。
天ぷらを“つい取ってしまう”仕掛け
そして、丸亀製麺の上手さはここからが本番です。
うどんを注文して待っている間、
自然と目に入る天ぷら。
あれ、つい手に取りませんか?
これは偶然ではなく、完全に設計されています。
- 注文後〜受け取りまでの“スキマ時間”
- 目の前に並ぶビジュアル
- 「せっかくだし」の心理
うどんをフックにして、
天ぷらで利益を伸ばす。
さらに、余った麺で「うどーなつ」まで開発し、
ヒット商品に育てる。
売り方がとにかく上手い。
「何を売るか」ではなく「どう感じさせるか」
多くの会社は、
- 何を売るか
- どんな機能があるか
にフォーカスしがちです。
一方で丸亀製麺は、
「どう感じさせるか」まで設計している。
ここに大きな差があります。
ホームページ・広告に置き換えるとどうなるか
この考え方は、そのまま販促にも当てはまります。
よくあるのが、
- サービス内容を並べただけのホームページ
- 機能説明ばかりの動画広告
- とりあえず情報を載せた名刺やチラシ
これでは比較されて終わります。
価格・実績・条件で横並びになり、
最後は「なんとなく」で選ばれるか、選ばれないか。
① ホームページ:体験が見えるかどうか
ホームページは「情報」ではなく、
疑似体験を提供する場所です。
例えば、
- 制作の裏側やプロセスを見せる
- 実際のやり取りやストーリーを載せる
- 完成後にどう変わったかを具体的に伝える
こうすることで、
「なんか良さそう」ではなく
「ここにお願いしたい」に変わります。
② 動画広告:感情を動かしているか
動画は特に「感じさせる力」が強い媒体です。
にもかかわらず、
- 機能説明だけ
- テキストの読み上げだけ
になっているケースが非常に多い。
そうではなく、
- 見た瞬間に引き込まれる導入
- ストーリー性
- 共感や驚き
こういった要素を入れることで、
「スキップされる広告」から
「最後まで見てしまう広告」に変わります。
③ 名刺:記憶に残る設計があるか
名刺もただの連絡先ではありません。
例えば、
- 一言キャッチコピーを入れる
- 「何の人か」が一瞬で伝わる設計
- 話のきっかけになる要素
これがあるだけで、
「あとで思い出される確率」が大きく変わります。
いわば、“小さなブランディングツール”です。
④ チラシ:次の一手を用意しているか
チラシは配って終わりではありません。
重要なのは、
「次に何をさせるか」まで設計されているか。
例えば、
- 無料診断
- 限定オファー
- 事例コンテンツへの誘導
これらは、いわば“天ぷら”です。
本来買う予定がなかった人でも、
「ちょっと試してみようかな」と思わせる導線
これがあるかどうかで反応率は大きく変わります。
まとめ:「選ばれる流れ」は作れる
丸亀製麺は、
- 本場感というブランディング
- 体験の設計
- つい買ってしまう導線
これらを組み合わせて、
「また来たくなる仕組み」を作っています。
これは特別な話ではなく、
どのビジネスにも応用できます。
ホームページ、動画、名刺、チラシ。
作ること自体が目的になっていないか。
「選ばれる流れ」まで設計できているか。
ここを見直すだけで、
「良いのに売れない」状態から抜け出せる可能性は大きく変わります。
デザイン系の専門学校卒業後、WEB動画系会社、フリーランスを経て現職へ。株式会社ガイネット取締役。映像制作、SNSプロデュース、グラフィックデザイン、イラストを手掛ける。