コストコに行くと、なぜか人は大胆になります。
あれもこれも、あまり迷わずカゴに入れていく。
まるで「考える前に買う」ようなテンションです。
一方で、普通のスーパーではどうでしょうか。
同じチョコを買うだけでも、
「どのメーカーにするか」「どちらが安いか」「こっちの方が美味しそうか」など、
意外と時間をかけて悩むことが多いはずです。
この違いは、気分ではなく“設計”によるものです。

コストコは「迷わせない」仕組みになっている
コストコは、あえて商品数を絞っています。
一般的なスーパーの約1/3程度と言われており、
その分、1商品あたりの仕入れ量を大きくすることで、コストを下げています。
この戦略によって、次のような状態が生まれます。
- 選択肢が少ないため迷わない
- 単価が安く感じられ、購買意欲が上がる
- 「せっかく来たから買おう」という心理が働く
つまり、「買いやすい環境」が意図的に作られているのです。
ターゲットも徹底的に絞られている
さらに注目すべきは、ターゲットの絞り方です。
- 会員制であること
- 商品が大容量であること
- 車での来店が前提であること
これらの条件により、
「まとめ買いをする気のある人」だけが来店する仕組み
になっています。
結果として、来店時点で購買意欲の高い顧客だけが集まる。
これもまた、売れる理由のひとつです。
「全部おすすめ」は売れない
これは多くの企業様からよく聞く言葉です。
- 「どの商品もおすすめなんです」
- 「ターゲットはあまり絞りたくないんです」
お気持ちは分かりますが、この状態では選ばれにくくなります。
なぜなら、情報が多すぎると人は判断を後回しにするからです。
いわば“スーパー状態”。
選択肢が多すぎて、結果として「何も買わない」に繋がってしまいます。
広告・制作も同じです
この考え方は、以下のような販促物にもそのまま当てはまります。
- ホームページ
- 名刺
- チラシ
- 動画広告
- LPやSNS広告
例えば、
- 誰に向けているのか分からない
- 何を一番伝えたいのかが曖昧
- 情報や選択肢が多すぎる
こうした状態では、ユーザーは迷い、離脱してしまいます。
「コストコ状態」をつくるという発想
一方で、
- ターゲットが明確である
- 伝える内容がシンプルである
- 選択肢が整理されている
この状態ができていると、ユーザーは迷いません。
いわば“コストコ状態”。
判断のストレスがなくなり、
スムーズに意思決定へと進みます。
まとめ:重要なのは「何を捨てるか」
売れるために重要なのは、「全部やること」ではありません。
むしろ逆で、
何を削るか、何を捨てるか。
商品も、ターゲットも、伝え方も、
意図的に絞り込むことで価値が際立ちます。
選ばせるのではなく、“選ばせない設計”をつくること。
それが、成果につながる広告・制作の本質です。
デザイン系の専門学校卒業後、WEB動画系会社、フリーランスを経て現職へ。株式会社ガイネット取締役。映像制作、SNSプロデュース、グラフィックデザイン、イラストを手掛ける。