昨日まで当たり前だった入金が止まるとき

ChatGPT Image 2026年7月7日 18 11

あるニュースが目に留まりました。

クレジットカードの決済代行を手がけていた大阪の会社が破産手続きの開始決定を受けたという内容です。

負債総額は約1259億円で今年最大規模の倒産だと報じられていました。

この会社は飲食店を中心とした加盟店の売上代金を、カード会社よりも先に立て替えて入金するサービスを提供していました。

週に複数回という早いサイクルで入金を受けられることが強みで、20万店を超える加盟店を抱えていた時期もあったそうです。

特に資金の回転が速く求められる飲食店にとっては、まさに命綱のような存在だったといわれています。

その会社がある日を境に突然止まってしまいました。

報道によれば加盟店の端末は今後一切使えず、まだ受け取っていない売上金はこれまでの期限どおりには支払われないとのことです。

お店側からすれば、昨日まで当たり前に回っていた入金が何の準備もないまま宙に浮いてしまった格好です。

「うちには関係ない」と言い切れるだろうか

このニュースを決済代行という特定の業界の話として片付けてしまうのは、少しもったいないと感じています。

私が思い浮かべたのは、もっと身近な自分たちの足元のことでした。

私たちの仕事はどこかで必ず「よその会社」とつながっています。

売上を立ててくれる大口の取引先。

仕入れを一手に任せている問屋さん。

予約や決済を回している一つのシステム。

そのどれかが突然止まったとき自分の会社はどれくらい持ちこたえられるでしょうか。

私自身、事業を始めたばかりの頃を振り返ると一つの取引先の存在がとても大きかった時期があります。

その一社が動いてくれるかどうかでその月の見通しが決まってしまう。

ありがたい関係である一方で心のどこかに落ち着かないものがずっとありました。

一社依存は悪いことではない

特定の一社と深くつながること自体は決して悪いことではありません。

信頼できる相手と長く付き合えることは事業にとって大きな財産です。

問題はその一社が「なくなること」を、一度も想像したことがないという状態にあります。

今回のように相手の会社が自分たちの都合とは関係なく倒れてしまうことは現実に起こります。

相手が誠実かどうか付き合いが長いかどうかとは、また別の次元の話です。

依存が危ういのではなく依存していることに気づいていないことが危うい。

私はそう受け止めています。

いざというときに効くのは日頃のつながり

ではどう備えればよいのか。

もちろん、取引先を分散させる代わりの手段をあらかじめ用意しておくといった実務的な備えは欠かせません。

今回の件でも別の決済手段へ急いで切り替えようとしているお店が多いと聞きます。

ただ私がそれ以上に大切だと感じているのは、日頃からどれだけのつながりを持てているかということです。

困ったときに相談できる相手が一社ではなく何社かある。

普段から言葉を交わしている取引先がいくつも思い浮かぶ。

その状態そのものがいざというときの支えになります。

私たちはご縁を大切にしながら仕事をつくってきました。

一度きりの取引で終わらせず時間をかけて信頼を積み重ねていく。

その積み重ねは遠回りに見えて、実はいちばん確かな備えになるのだと思っています。

一社に頼りきる不安をたくさんのご縁で分かち合える安心に変えていく。

今回のニュースは私にそのことを改めて考えさせてくれました。

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