
ミスタードーナツ。どれが好きですか?
僕は断然エンゼルフレンチです。定番+期間限定、この組み合わせが強い。
学生の頃、学校帰りにふらっと寄っていた記憶がある人も多いと思います。
なんとなく懐かしい気持ちになるブランドですよね。
そもそも、なぜドーナツが続いているのか
冷静に考えると、ドーナツって毎日食べるものではありません。
日本の食文化のど真ん中でもないし、激安というわけでもない。
それでも長く続いて、新商品が出るたびにちゃんと話題になる。
なぜか。
答えは「スキマ時間の設計」
ミスタードーナツがやっているのは、
ドーナツを売ることではなく、「間食のタイミング」を取りにいくことです。
完全な食事でもない。
完全なおやつでもない。
この“ちょうどいい余白”に入り込んでいます。
昼でも夜でもない時間帯に、「なんかちょっと食べたいな」と思ったとき、
自然に選択肢に入るポジションを取っているわけです。
トレー式は「体験設計」
店内のスタイルもよくできています。
トレーを持って、自分で選ぶ。
これ、ただのセルフサービスではありません。
視線の高さに並んだ商品を見ながら進むことで、
予定していなかった商品まで自然に目に入る。
つまり、
「選ばせることで、単価を上げている」
ショーケース越しではなく、同じ目線に置く。
この違いが、かなり大きいです。
定番と期間限定のバランス
例えば、ポン・デ・リング。
こういう強い定番があることで、「安心して選べる軸」ができます。
その周りに期間限定やコラボ商品を配置する。
これによって、
・安心して来店できる
・来るたびに新しい理由がある
この2つが同時に成立します。
「たまに行く店」ではなく、
「新作が出たら行く店」に変わるわけです。
立地と滞在の設計
駅前や商業施設など、「つい寄る場所」に必ずある。
これもかなり重要です。
さらにカフェ機能があることで、
テイクアウトだけでなく滞在も生まれる。
・ついで来店
・目的来店
この両方を取れているのが強いポイントです。
コンビニドーナツが失敗した理由
一時期、コンビニ各社がドーナツを展開していましたよね。
価格も安い。
立地も圧倒的。
一見すると有利でした。
でも結果は撤退。
なぜか。
「商品」はあっても「行動設計」がなかった
コンビニはドーナツを“置いた”だけでした。
レジ横に置くことで、
コーヒーのついでに買わせることはできる。
でも、
・選ぶ楽しさがない
・滞在がない
・わざわざ行く理由がない
つまり「ドーナツを食べに行く」という行動にはならなかった。
ミスドは「一連の体験」を作っている
ミスタードーナツは違います。
入店 → 選ぶ → 買う → 食べる → また来る
この流れ全部が設計されています。
だから、
「なんとなく行く」が成立する。
これが積み重なると、習慣に近い状態になります。
マーケティングへの応用
この話、かなりそのまま使えます。
商品やサービスが良くても、
人の動きまで設計されていなければ選ばれません。
逆に、
・どこで知るか
・どう比較するか
・なぜ選ぶか
・どう次につながるか
ここまで設計されていれば、強い動機がなくても選ばれます。
最後に
同じ商品でも、
「行動まで設計しているかどうか」で結果は大きく変わります。
今のホームページや広告、
ちゃんと“人の動き”まで設計できていますか。
デザイン系の専門学校卒業後、WEB動画系会社、フリーランスを経て現職へ。株式会社ガイネット取締役。映像制作、SNSプロデュース、グラフィックデザイン、イラストを手掛ける。